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膝痛の原因になる膝蓋下脂肪体

Dye SF, Vaupel GL, Dye CC: Conscious neurosensory mapping of the internal structures of the human knee without intraarticular anesthesia.Am J Sports Med. 1998 Nov-Dec;26(6):773-7

図は膝関節の中で、痛みを感じる場所を示しています。
色が濃い部分が痛みを強く感じるところです。

中でも強く痛みを感じるのは、膝蓋下脂肪体という膝の皿の下にある組織です。
図では黒く示されています。
右のBは膝を横から見た図ですが、上が大腿骨、下が脛骨、そして大腿骨の先端に小さな骨が付いています。これが膝蓋骨、お皿といわれる骨です。
この膝蓋骨の下の黒い部分、これが膝蓋下脂肪体です。

膝のお皿の下のところを押さえて痛みが出た場合、膝蓋下脂肪体が問題かもしれません。

簡単なチェック法として、

 膝を伸ばして押さえると痛いが、

 膝を曲げて同じところを押さえても痛くない

というものがあります。

これは膝屈曲位で膝蓋下脂肪体が関節内に引き込まれるからといわれています。

もし、膝蓋腱や膝蓋支帯が問題だとすると膝屈曲位ではストレッチされるため、痛みは軽減しないと考えられるからです。

膝蓋下脂肪体が問題になっている膝痛の治療は、

 1 膝蓋下脂肪体をよくもみほぐす
 2 膝関節のねじれを改善する
 3 膝蓋下脂肪体の周辺組織の柔軟性を上げる

などがあります。

1のもみほぐしはセルフケアでも可能ですので、膝の下をよく揉んでみて、痛みが軽減すればそのまま継続していただけます。
また、痛みのある部分をストレッチするように押さえる方法もあります。
3も同様にその周辺をしっかり動かすと痛みが軽減することがあります。

2については、どのくらいのねじれか評価した方がよいので、専門の医師や理学療法士に相談されることをおすすめします。

#膝蓋下脂肪体

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